「あなたがすべき仕事はそれじゃない」と思う人が世の中にはたくさんいるのが悲しい

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今日も見ました

 

研修中と書かれた札を下げてレジに立ち、自信のなさそうな小さな声でお客さんを気遣うよう丁寧に声をかけている30歳くらいの店員さん

 

タイミング悪く、OJT中であろう先輩がお客さんにお釣りを返そうと「1,000円のお返しです」と言うのと同時に、その店員さんは「お持ち帰りの袋はお付けしますか」と声を被せてしまい、先輩に睨まれていました

 

コミュニケーションが得意な人や打たれ強い人であれば、「おっと間違えた」程度で済むお話ですが

気弱そうで明らかに接客向きではないのに、無理をして明るい服に身を包み、顔を強張らせ、先輩とお客さんに怯えながらも、丁寧に丁寧に接客しようとするその店員さんをみて

「あなたがするべき仕事はこれじゃない」とつくづく思いました

 

そして世の中にはそのような人がなんと多いことか

僕はそれが悲しくてたまらないんです

働くのが上手じゃないのに、働かなきゃ生きていけない

 

「働く」という行動は「泳ぐ」とか「走る」とかと同じだと思うのです

働くのが上手じゃない人がなんの訓練もせず働き出すのは、かなづちで泳げない人がいきなり海に飛び込むのとなんら変わりません

 

しかし世の中は泳がないと生きて行けないのです

例えるなら「海で泳ぐのが上手じゃない魚」がたくさん陸にいるのです

なんと悲しいことか

 

海で泳ぐのが得意ではない魚たちは、実は、泥の中をペタペタと進むのが得意だったり、沼でゆっくり泳ぐのが得意だったり、川でゆらゆらしているのが得意だったりします

 

それでも世の中には海が多いから、「海しかない」と思ったり「海で鍛えればどこでも泳げる」と思ったりします

 

追い込まれて視野が狭くなって、「ここしかない」と思ってしまう

 

 
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確かに、「じゃぁどうすればいいのか」という問はつきまといます

 

今の仕事を辞めて新しい仕事を探すには年をとりすぎてしまった

今の仕事をしながらお金を稼ぐなんてそんな時間も体力もあるわけないし副業はできない就業規則になっている

今は仕事をしていないがもう新しい仕事を探す気力も起きないしそろそろ生活保護かもしれない

 

これらの問にすべて答えて、ストレスできる仕事を見つけて、なおかつ私生活でも充実するという回答はとても難しいと思います

 

しかし私自身、毎日死にたいと思いながら仕事に行くのはまっぴらです

せめて生きている間に生きている意味を見つけたいと思っています

それは宗教や思想ではなく、実際の生活に根ざした生き方に沿うものです

自分のすべきことを放棄することで掴む一時の桃源郷のようなものではなく

働かなければ生きていけないならどんな働き方なら納得できるのか

私生活と仕事の両輪は、果たしてワーク・ライフ・バランスなのか、もしくはワーク・ライフ・ハーモニーなのか

そんな何かを見つけて世の中に還元すべく、仕事をしながらこのブログを書いています

 

「そんなこと考えてるから苦しいんじゃないのか」

という言葉はもっともだと思いますが

10年間この苦しさを抱えているとさすがに無視できない問題なのです

 

この話の冒頭に出てきた店員さんは、そのたたずまいや間の悪さがとても自分に重なり

自分の代わりとして登場してもらいました

 

つまりこの話自体、自分への戒めになっています

ただおそらく、世の中の少なくない人数が、同じような苦しさに毎日悩んでいると思うと、放っておけない問題じゃないかと思って

せめて他に同じように悩んでいる人がいると気付いてほしくて書いてみた次第です

 

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余談ですが

案外と、気づかない間に視野が狭くなるのは「頑張り屋さん」に多いのです

「ここで頑張れば」「頑張るべき」そんな【べき思考】が自分を追い込み、ボロボロになっていくのに気付かない

これはこれで怖い問題です